くげぬま 金物屋さんと ぐうのおさんぽ
うちにぐうちゃんがやってきたのはちょうど1ヶ月前のこと。
まだ5ヶ月の赤ちゃん。
甘えん坊でビビリで寒がり。とても人なつっこい女の子だけどとってもおてんばです。
おさんぽに行ってもぶるぶる震えて、人や車が通るたびに立ち止まって。
10分も歩かないうちに抱っこしてほしがったりお座りして動かなくなっちゃう。
この子、おさんぽあんまり好きじゃないんだろうな。と、そう思っていたのですが、いつも夕方か夜のおさんぽのところをお友達とお昼海に行くことになったのでぐうちゃんも一緒に連れて行くことに。

初めてのビーチさんぽ。
怖がるかな、と思ったら全速力でいっぱい走って走って、とっても楽しそう。
風が吹くとしゃがみこんじゃう癖は海でも相変わらずだったけど、のびのびと思いっきり走ることができたのがすごく嬉しかったみたい。

おさんぽの帰り道も足取り軽く。なんだか小慣れちゃった海デビューの一日。
一旦家に帰ってお友達を駅に送った帰り。
ずっと欲しいなと思っていたベランダとかを掃く外用ホウキを探しに金物屋さんへ。
お店は鵠沼海岸の商店街通りにある金物屋さん「海津金物店」。
そこでちょっと素敵な出会いがありました。
店内に入ると何やら英語を話す外国人と店主のやりとりが。
外国人・・・"How much is it?"
店主・・・「んー、3000円!」
外国人・・・"hmmm please write down here,,,"
店主・・・「・・・。」
思わず、"oh, that's three thousand yen!" と間に入ってしまう。
すると店主も外国人もなんだかホッとした様子。
実はこの外国人、日本語は全く話せないようなのだけどお店のどこにあったかもわからない奥底から引っ張り出してきたような「ノミ」を買おうとしてたのだ。 大工道具のね。
店主がポツリ
「こんなのうちに置いといても売れやしないからさ〜」
と言っていたが、外国人はというとどうやら探し物をやっと見つけたよ!と言わんばかりにキラキラした目で話しかけていた。
「これ、刃が付いてないから自分で研がないといけないんだよ。だからすごく安いってのもあるんだけど、それこの外国人分かってるのかしら・・?」と店主が心配そうにしていたので説明すると、なんとその外国人実はプロの大工さんだったらしく。
"It's very very cheap! I'm lucky!"と外国人。
店主も「そうだよ〜、ラッキー!ラッキーボーイ!」
と言って、嬉しそうにお互いニコニコしていた。

金物屋さんは英語が全然できないけど一生懸命外国人に耳を傾けていた。
なんだか道具が巡り会うべくしてその人の手元に届くって、もしかするとこういうことなのかなと見ていて感じました。
店主は「うちにあっても売れない」と言ってたけど、こうして探し求めていた人の手に渡ってよかったな。そしてその光景を見れて少し意思疎通のお手伝いができたことが私も嬉しかった。そんな1日でした。
くげぬまの素敵な金物屋さん。
「海津金物店」

おしまい。